希望のパソコンゲームを遊ぶためには、パソコンが一定の基準を満たす必要があります。その基準のことを「システム要件」や「動作環境」と呼びます。一般に販売されているパソコンゲームでは、公式サイトなどで「システム要件」を公開しています。ゲームを購入する前や、ゲーミングパソコンを新調する際には必ず確認するようにしましょう。
では、実際にPUBG(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS)を例にシステム要件の読み方を解説します。
最低(要件)、推奨(要件)
最低(要件)とは、そのゲームが動くことを保証する条件のことです。基本的には、グラフィック設定は最低(一番荒い)で遊ぶことになります。また、最低(要件)ぎりぎりのパソコンでは、ゲームは遊べるものの、動作が滑らかでない(カクツク)ことが一般的です。そのため、ゲーミングパソコンを新調するときの参考にはせず、今持っているパソコンで動くかどうかの参考にするとよいでしょう。
推奨(要件)とは、そのゲームを遊ぶためにメーカーが推奨している条件のことです。逆に言えば、推奨(要件)を満たしていないパソコンの場合、快適には遊べない可能性が高くなります。そのため、推奨(要件)を満たしたパソコンでゲームを遊ぶのが一般的です。パソコンゲームはアップデートなどで要求水準が上がることもありますから、パソコンを新調するなら、推奨(要件)以上のパソコンにしておくとよいでしょう。
最低(要件) | 快適ではないが、とりあえずゲームが動く条件。 |
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推奨(要件) | ゲームを楽しめる条件。基本的には、こちらの条件を満たすことが望ましい。 |
OS(オペレーションシステム)
パソコンのOS(オペレーションシステム)のことです。
主なOSにはWindows(ウィンドウズ)、Macintosh(マッキントッシュ)、Linux(リナックス)があります。しかし、パソコンゲームの多くはWindowsにしか対応していませんので、MacintoshやLinuxユーザーの方は、必ず対応しているOSを確認してください。なお、PUBGは64bitのWindowsにしか対応していません。
プロセッサー(CPU)
プロセッサー(CPU)は、パソコンの頭脳に相当するパーツです。ゲーミングパソコンにとって、特に重要な要素です。
CPUは、主にIntelとAMDの2つの会社の製品があります。Intel製の場合、性能が高い順にCore i9 > Core i7 > Core i5 > Core i3 > Pentium > Celeron > Atomとなっています。同じタイプのCPUの場合、一般的に型番の数字が大きいものほど性能が高くなります。
これからゲーミングパソコンを購入するなら、IntelのCore i5かCore i7を選んでおくと安心です。
メモリー
メモリー(メモリ)とは、CPUが作業するデータを一時的に置いておくパーツのことです。ゲーミングパソコンにとって、特に重要な要素です。
メモリーが多いと、パソコンが一度に処理できる量が増えます。情報量の多いゲームや動画編集では、多くのメモリが必要になります。PUBGは16GBを推奨としているように、これからゲーミングパソコンを購入するなら、16GB以上にすることをおすすめします。
グラフィック(GPU)
グラフィック(GPU)とは、パソコンに搭載されたグラフィックボードなどの性能のことです。ゲーミングパソコンにとって、特に重要な要素です。
GPUは、主にNVIDIA(GeForce)とAMD(Radeon)の2つの会社が製造しています。NVIDIA社製のGPUの場合、一般的に型番の数字が大きくなるほど性能が上がります。PUBGはGeForce GTX 1060を推奨としているように、これからゲーミングパソコンを購入するなら、最低でもGeForce GTX 1060は欲しいところです。
DirectX
DirectXとは、パソコンゲームの処理のためのソフトウェアです。
DirectXはMicrosoftから提供されていますので、Windowsのアップデートをきちんと行っていれば、特に気にする必要はありません。
ネットワーク
オンラインゲームでは、インターネット環境が必要です。
特に対戦ゲームの場合、インターネット接続の速度と安定性が重要ですので、無線ではなく、有線LANを使うことをおすすめします。Wi-Fiやスマホのテザリングなどの無線では、有線に比べて安定性が欠ける場合、ラグ(通信状況が悪いことでゲームの処理が遅れること)によって不利になってしまうことがあります。
ストレージ
ストレージとは、パソコンの空き容量のことです。
空き容量が足りない場合は、そのゲームをインストールすることができません。ゲームを購入する前に、パソコンの空き容量が十分あるか確認するようにしましょう。HDD(ハードディスク)やSSDは容量いっぱいまで使ってしまうと、性能を十分に引き出せないことがあるため、少し余裕をもって容量を確保するようにするとよいでしょう。